大連・哈爾賓・長春・吉林・瀋陽・丹東・瓦房店・旅順の現在を紹介します

長春

 

TOP > 長春

昨今の長春事情

長春の産業は?と聞くと自動車会社の第一汽車とトラック・バスの工場しかなかった。要するに農業が主たる産業で劉寧省の鉄鋼関連や黒竜江省の石油産業のようなものがないのだそうです。だから労働生産性は中国国内でもどん尻の方なのだそうです。

第一汽車旧本社 右は第一汽車の旧本社、現在も自動車を生産しているが、いずれ近いうちに南の方へ移るので失業者があふれることになるらしい。
 Audiとの合弁会社の工場は残るが先は見えないらしい。ここで働く労働者の給料は長春で一番高いと言われているが、それでも4000元から5000元(7,5万から9万円)位でしかない。長春の労働者の中では一番高い方らしい。
写真上は新社屋で研究開発部門もある。

 噂では「長春政府のトップは頭が悪いか経営能力に欠けている」とのこと、当然企業誘致をしなければどんどん衰退していくだけですね。

 長春の人口は約一千万人、仕事(企業)がないから優秀な人材はどんどん他の都市に出て行ってしまい、都市部には地方の農民が集まるようになり、都市のレベルが下がるだけだという。
 観光案内で案内された元撮影所の活用が出来ていない、せっかくの立地で面積もそこそこあるのに活用しないのは長春政府が無能だからときた。撮影所がなくなったのは最新の撮影機材への投資をしなかったからと、ここでも長春政府の無能ぶりを嘆いていました。

 盛岡市も県庁の後ろにあった大学病院がなくなった後の活用をどうするかも知られていない。盛岡市も工場がないからただの消費都市なのは長春と変わらないではないか。

長春街頭 不思議なのは一人当たりの収入は中国国内でも最低ランク、なのに高級百貨店は世界のブランド品が売れている。消費力は中国で5番目くらいなのだそうです。
大連の知人にこの点を訪ねてみるとやはり間違ってはいないが、収入がないのに消費力がある根拠が見つからないというか面白い。

 農業が主たる生産産業となると長春市民はただただ消費するだけの住民でしかない。どうやって市の財政を賄うのだろうかと思う。

 農業以外のホワイトカラーと言えば、公務員、教員くらい。よほど人数がいなければ消費力があるとは言えないが雇う方の収入がなければ何ともならない。

 そんな時に救世主が現れた、それが高速鉄道の車両を作る企業(中車長客長春車両公司)だ。これがあるから雇用も税収も改善していることは間違いないが、続く企業の参入が難しい。あるのは安い土地と労働力だけとなる。

公務員、教員以外に増えているのが鉄道員。高速鉄道の線路は一つなのに運営会社は複数ある。日本はあまりにも細分化したおかげでJR北海道や四国万年赤字です。これは日本も政治家があほなだから当然の成り行き。JR九州だって鉄道以外の事業を頑張っているから何とかなっているというお粗末さだ。

 東北三省はどうなっているかというと、大連、瀋陽、長春、ハルビンごとに運営会社がある。なぜ分かったかというと車掌さんの制服が違うのでなんで違うか聞いたら会社が違うということだった。これってバカな話だが利権ですよ。一社なら社長は一人、管理職も少なくて済むが複数にすることで共産党員は身内を推薦できることになる。推薦というよりは任命ですよ。だから賄賂が横行するということになる。

 

長春鉄道車内車両の両端にあるグランクラスに相当する場所も商務座とか、特等座とか表現が異なるうえ、シートにも違いがあります。下は日本でいうグリーン車に相当します。普通車は5列で日本と同じです。
大きいスーツケースを持ち込むなら上の席を予約すると置くスペースもセキュリティ上も安心です。

中国 高速鉄道 座席左上画像は最上級の座席で大連、長春間18,000円位。日本の航空会社のビジネスクラス並みのシート機能よりちょっと落ちる程度。
左画像は普通の一等車とほぼ同じ椅子だが約10,000円位でかなり差があります。

長春鉄道車内立ち席の乗客も乗ってくるのでアテンダントは中を時々チェックします。

観光開発に力を注ぐ長春

長春氷雪大世界
長春が今力を入れているのが観光開発、今年から「長春氷雪大世界」を開催しています。
大規模なイベントになっています、詳細は観光ページでご確認ください。

 右の写真は長春市内の南湖公園です。中国東北部に位置する長春、人口も800万人と多く最大規模の都市です。

観光としてはラストエンペラーで有名な満州国政府の建物、そして溥儀の生活した場所が保存されている場所。 ラストエンペラーの舞台になった建物の説明日本の観光客が多いのか、しっかりと日本語の説明書きがありました。中国は日本が戦争して悪いというイメージを打ち出している関係で、人によってはこの場所を快く思っていないこともあるようです。しかし日本との統治があったり日本企業が進出していることもあり、どちらかというと親日の傾向にある。   旧日本軍が作ったさまざまな建物、現在でも現役の病院や官公庁、大学などの施設として使われています。大規模な都市ですが市内の中心部に広大な湖をもつ南湖公園があります。  さらに郊外には人工的に植林された森林と湖などの公園があること。(これは長春市民の自慢らしい)。ショッピングでは百貨店モールがあります、世界のブランドを扱います。        
  大連と違って肉の料理が安いようです。面白い野菜もあり結構楽しめます。

料理は肉料理がお勧め、海鮮料理は海から離れている関係で結構高いです。右の料理は個室を予約して三人でしたが3000円くらいですから本当に安いです。
   

 日本から直行便は成田からです。大連経由で国内線を使って行きましたが、2015年に高速鉄道が開業したので大連経由でも便利です。日本に比べ高速鉄道、日本でいう新幹線の料金はかなり安いので、飛行機より時間や移動を考えると安いと思います。長春空港と市内はかなり離れていますからタクシー代がバカになりません。左は長春駅です。長春も大連程の規模ではないが、最近路面電車を走らせています。 観光では広いので車の移動がベストです。タクシーを貸し切るのが良いのですが、言葉の問題が残ります。日本語のわかる運転手さんを頼むか、案内人をお願いするのが良いでしょう。

中国人の収入は予想以上に低い

一人っ子政策の結果労働人口が減少、お店の売り子や掃除要員のなり手がなく政府はそうした職種のひとの給料を大幅にアップせざるを得なくなった。人気職種は公務員、今中国の学生は共産党に入党する人が大幅に増加した。理由は就職に有利ということらしい。しかし実際の就職を比較すると専門学校卒の人が共産党員だと比較的就職率が良いが、普通の大学生の場合は思ったほどではないそうです。 日本もそうだが中国も公務員人気は高い、福利厚生がしっかりしているだけでなく最初は安いがいずれ昇給が民間企業より早いからなのだそうだ。しかし公務員の初任給は安い、せいぜい5千元から1万元(日本円で約90,000円から170,000円)だから決してリッチではない。給料だけでは食べていけないのだが、親が裕福だったり共産党員だと家庭としての年収は大きいから本人の給料なんかどうでもよい。要はコネなどで公務員になれれば将来が保障されるということが最大の理由なのだそうです。


一番人気は公務員、最初は安くても昇給や福利厚生が魅力らしい。

こうした労働者の賃金を4000元位にアップして労働力を確保する羽目になった。

仕事を求めて街を歩く労働者

写真右、自転車を押している中年男性が少し周りの雰囲気と似合わない感じがしますね。この男性は人の多いところで歩き回って仕事を探しています。自転車に飾っている一枚の板に「通下水」と書いています。彼は、下水道が詰まっている場合にお手伝いするという仕事を探しています。周りの人々その一枚の板を見れば彼ができる仕事が分かるため、下水道で困っているならすぐ彼を止めてお願いすればokです。

活性炭のふるさと中国