大連・哈爾賓・長春・吉林・瀋陽・丹東・瓦房店・旅順の現在を紹介します

概 要

TOP > 概 要

1 2 3 4 5 6 7 8 9

 切っても切れない中国のトウモロコシ事情

中国の主食はトウモロコシを原料にしたパンやおかゆ、そして餃子。

米も作っているが、昔からトウモロコシを主食の原料にしている。ホテルでは茹でたトウモロコシも出ますがどこに行ってもトウモロコシのおかゆは出ます。最初に食べたのは丹東に行った時です。アサリの佃煮のような甘辛い料理を入れて食べたら意外においしかったです。

トウモロコシのおかゆ 丹東 アサリの料理

日本では茹でたトウモロコシが当たり前ですが、中国のトウモロコシは固くてそれほどおいしいものではないですね。ましてや生のトウモロコシとなると冷凍する以外、季節ものとなるからまずおかゆかパンとなる。

そしてトウモロコシのお菓子が面白い、アメリカならポップコーンにしますが中国ではトウモロコシを粉砕して熱と圧力をかけて筒状のお菓子にします。どうやって作るのだろうかと思っていたら朝市でその光景を見ることが出来ました。動画で見れます!

その一大生産地が中国東北部です。どこに行ってもトウモロコシ畑ばかりとなる。

普通の家でも収穫したトウモロコシを保存している。雨が少ないことと、ネズミ対策で屋根の上らしい。

茎や根の部分は燃料にしています。

このトウモロコシの収穫作業がちょっと変わっている。日本のように茎からもぎ取るのではなく、一旦根元から切り倒し、実を広い集めるようなのです。その作業をハルビンから帰る途中の電車から撮影しました。確かに背丈が高いからもぎ取るのは大変。その上畝の中を歩くのでは収穫した実を畑の外に出すのも一苦労。この風景を見て納得ですね。 焼成された活性炭、キノコの菌床にも使われ輸入されている。

   

なぜ中国でトウモロコシの活性炭を作るのかという疑問があると思いますが、中国東北部の土の色が茶色っぽい、これは鉄分を含んでいるからなのだそうです。この鉄分を吸収しているため焼いたときの活性炭としての他にはない特性が生じことになる。同じトウモロコシの活性炭で性能の街になるというのです。 もう一つの理由がトウモロコシの芯を簡単に入手できることです。日本では生食用にしていますから芯だけを回収することが出来ないのです。活性炭と言えばヤシガラの活性炭が思いつきますが、水分や様々な物質の吸着力には面積当たりの穴の数が重要。その意味でトウモロコシの活性炭は工業用の活性炭に近い数値があるのです。

活性炭 ヤシガラ トウモロコシ

トウモロコシの活性炭(コーンコブ炭)の詳しい情報は「野菜通信」のサイトをご覧くださいませ。このページの最後にリンクの案内があります。トウモロコシの活性炭は岩手大学の工学部と岩手県環境保健研究センターの共同開発製品で、製法特許を取得しているものです。代表的な使用事例として稲作でのカドミウムやセシウムの吸収抑制での効果が検証されています。

捨てられていたトウモロコシの茎も利用した製品がいよいよ本格操業に

哈爾浜(ハルビン)観光の後に瀋陽に行く予定でしたが、瀋陽のある会社の社長さんとコンタクトが取れたので是非寄ってくださいという事で予定を変更してその会社と工場に行くことになりました。工場の規模は半端ではないし、政府筋が絡んだものと思うような投資だった。将来を見越して立地条件の良い場所に広大な敷地を確保していました。この辺はさすが政府が土地を牛耳っているからできることだと痛感。この会社、もみ殻や稲わら、それにトウモロコシの茎の部分などを粉砕して熱を加え圧力をかけることでプラスチックに変わるものを作る技術を開発していた。たまたま開発者がトウモロコシの芯を焼成した活性炭を製造委託している社長さんと知り合いで、私を紹介してくれたのです。普通ならまず会えませんね。

原料はもみ殻やトウモロコシの茎、稲わらなどを粉砕したもの 育苗ポット、リサイクルには良いがそのまま植えたいという話をした。 k6 さすが農業関係をやっていただけ唖る、ちゃんと対応製品も開発していた。

普通なら燃やしてしまうものを原料に全く異なる形の商品にしてしまう発想、私が実をとった後の芯を活性炭に再利用する考え方と似ているので非常に面白いと思ったわけです。委託先の社長さんも私のことを何度かその開発者に話していたそうで快く段取りしてくれたようなのです。もちろん社長さんは別の人、開発者、販売の責任者、資金調達したり国との交渉をする社長と完全に責任というう役割分担が決まっている。日本のように何でも一人という企業や私にすればすごいことだ感じた。ある意味見習わなければならない。その代りだめなら即刻首ですね。この辺はアメリカ流です。 この日は土曜日、それにも関わらず工場の広報担当者が対応してくれました。

広報担当と撮影者、カメラはキャノン60Dだった。説明はすべて中国語、うちのエージェントが同時通訳で助かりました。 最初見せられた時なんだかわからなかったが最も興味がわいたパレット、彼女が簡単に持ち上げていることからもいかに軽いかがわかる。 田舎の小さな工場と思っていたらとんでもない規模の建物が製品別に作られていた。
左から二人目が開発責任者 赤い部分が完成している地区、(全体の1/5)、左のマンシションが見えるあたりに瀋陽北駅と地下鉄の駅ができる予定。手前の道路は瀋陽の幹線道路という好立地 K9 世界の物流コストが激変するかもしれない新形状の物流パレット

ゆとり教育で失敗しておきながら働き方改革なんかやっていたら日本は確実に世界から取り残されます。会談や食事中でも彼らはスマホを見ている、こちらからすれば失礼な話だがメールでいろんな情報が入っ来て即断即決だ。社長さんにあなたはどのSNSを使っていますか?と聞かれた。一瞬戸惑ったし普通はパソコンのメールだろうと思うが、彼らは後でメールしますではないのだ。即刻画像と一緒に情報を送り判断をするのだ。だからビジネススピードは確実に日本は遅れている。稟議書を書いている時間的ロスの方が大きいのだ。 中国は日本と違ってすべてトップ交渉です。どんなに良い商品やサービスでもトップとのコネがなければビジネスは成り立たない社会です。このことは飛行機の中で知り合った中国の若い経営者の人と話をして知ってはいました。 無尽蔵にできる資源を使って原料として調達する。今までは暖房に燃やすか、畑で焼いてしまう麦の茎も使える。北京の周辺は麦畑で収穫後農民は残った茎を燃やす、この時の煙で北京空港の視界が悪くなり飛行機の発着で出来なくなるのだそうです。 大連空港も霧が発生するからその頃は便が乱れる。私も一度大幅に到着が遅れて大連に着く帰りの便は大幅に遅くなた経験があります。

1 2 3 4 5 6 7 8 9

活性炭のふるさと中国