トウモロコシの活性炭とトリコデルマ菌を使った輪菊の連作障害対策
|
同じ作物を連続して栽培(連作)するとやがて土壌中の微生物バランスの偏り(栽培作物に寄生性の病原菌の増殖)が起こり、病害が発生しやすくなります。特に施設栽培では連作による影響を受けやすいと言われています。
こうした病原菌の増殖による障害の対策としては「土壌消毒」が挙げられますが、土壌消毒では病原菌と共に有益な微生物も居なくなってしまうのが問題です。
今回は土壌消毒を行わずに、トウモロコシの活性炭とトリコデルマ菌を使って輪菊の連作障害対策を行った事例を紹介いたします。
トリコデルマ菌を培養して土づくり
3月 |
|
通常は定植2週間ほど前までにトウモロコシの活性炭とトリコデルマ菌を混ぜたものを圃場に投入しますが、こちらの農家様では事前にトリコデルマ菌を培養して土づくりを行っていました。
米糠にトウモロコシの活性炭とトリコデルマ菌を混和し、稲わらで覆っています。さらにトリコデルマ菌が苦手な紫外線を防ぐ為、シートを被せて遮光しています。手間はかかりますが、このようにトリコデルマ菌を発芽・増殖させてから圃場に投入するのは非常に有効な方法と言えます。 |
輪菊栽培の様子
7月 |
|
順調に育成しています。
土壌消毒は行わず、春先に培養したトリコデルマ菌を圃場にすき込んだ以外は昨年までと同様の栽培をしています。 |
8月
出荷を直前に控えた輪菊。病気の発生もなく出荷を迎える事が出来ました。
ページトップ▲
菊トップ▲