トリコデルマ菌を増やして使う!
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圃場には作物にとって有益または病原となる菌を含め、様々な微生物が活動しています。しかし特定の作物の栽培を続けているとその作物を好む特定の微生物(病原菌)が増え易くなり、微生物バランスが偏り、病害が発生し易い圃場になってしまいます。そうした場合は有益な微生物を増やすなどして微生物バランスを取り戻すことが出来ればよいのですが、圃場内だけで特定の有益な微生物のみを増やすという事は非常に困難です。
そこで市販の微生物資材を利用するのですが、ただ投入するだけでなく、増やしてから投入する事でより土中の微生物バランスを取り戻しやすくなります。
今回は当社のお客様で毎年トリコデルマ菌を増やして使用している方から聞いたトリコデルマ菌の増殖方法を紹介いたします。
トリコデルマ菌の発芽・増殖方法
識別のためトリコエースBを使っています。
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用意する物
- 新聞紙
- 米ぬか
- 木酢液
- 糖蜜
- トリコデルマ菌
- 稲わら
- ビニールシート(遮光性)
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1.先に新聞紙の上に米ぬかを平らにならします。木酢液を500倍に希釈した水に糖蜜を混ぜて、米ぬかに撒きます。作業と保管はコンクリートや石畳の上ではなく、必ず土(地面)の上で行います。
2.米ぬかの上にトリコデルマ菌を散布したのち、更に上から米ぬかを被せます。
3.最後に稲わらを上にかぶせ、ビニールのシートで覆います(紫外線を防ぐため)。季節によっては保温シートで被います。
4.何日かすると温度が上昇してきますので切り返しを行い木酢液の希釈したものを上からかけます。
5.発芽まで二週間程度かかります。
6.発芽・増殖させたトリコデルマ菌はそのまま米ぬかと一緒に散布してすき込みます。トウモロコシの活性炭などと混ぜて圃場に散布するのも有効です。
※上記は一例です。また効果を保証するものではありません。
※トリコデルマ菌はキノコの成長を阻害するのでキノコ栽培の近くでは行わないでください。使用した道具や長靴などもキノコの栽培圃場に持ち込まないように注意して下さい。
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