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ワクモ対策が転じて「ハダニ」にも有効だった特殊な珪藻土

きゅうり
 ここで紹介する特殊な珪藻土はニワトリに寄生して吸血する「ワクモ」対策として開発された資材です。ワクモは体長0.5㎜程のダニの仲間で、鶏を吸血する寄生虫としてトリサシダニとともに養鶏産業界に多大な被害を与えています。この特殊な珪藻土を鶏舎へ散布する事で実際にワクモ退治の成果をあげていることが報告されています。
ワクモ対策のしくみ
ワクモがこの特殊な珪藻土に接触すると、鋭利な粒子によって体表面が傷つけられます(物理的作用)。更に珪藻土由来の細孔構造がワクモの体液を吸収することでワクモは脱水状態になり、最終的に活動停止に至ります。
物理的作用による効果のためワクモが薬剤抵抗を持つことがありません。

珪藻土比較
写真左(淡灰色)がセンチュウ対策用の特殊な珪藻土
写真右(白色)が通常の珪藻土製品です。

当初は土中のセンチュウ対策として考えていましたが、様々なご意見をいただく内に、似た大きさの「ハダニ」にも有効なのではないかということでキュウリ栽培で試していただきました。
(ワクモの大きさが0.5mm程度、ハダニの大きさは0.3~0.8mm程度)

ハダニの特徴  主に葉の裏に取り付いて気孔に口針を差し込み、葉肉の組織から汁を吸う。被害が少ないうちは葉に斑点が発生する程度ですが、繁殖力が高いため大量に発生しやすく、葉を変色させ最終的には葉を枯らせてしまう。
また年間10回以上世代が変わるほど繁殖力高く、それが薬剤の耐性を持ちやすい事にもつながっており、駆除が非常に難しい農業害虫です。
今回使用した特殊な珪藻土は農薬ではないのでハダニが薬剤抵抗を持つことが無く、繰り返しの使用でも効果が持続します。

ハダニ対策 実際の使い方

特殊な珪藻土を株元、マルチの上にも散布。さらにアーチの内側・外側の通路にも散布します。こうする事で土中から枝に這い上がってくるハダニはもちろん、周囲も歩けなくさせる作戦です。

バグフィクサー比較イメージ

散布の結果

結果として量が少なかったため畝毎の比較ができたのではっきりした差が出た。未使用の場所と比べてハダニによる被害が少なかったとの事。

撮影時期を逃してしまい実際の写真が無いのが残念ですが、今年の露地の実験で上手くいったのでハウス栽培でも同様の効果が見込めそうとの事です。

心配だったのはマルチをかけた後だったので珪藻土が風で飛散することでしたが、そばに杉林があったので、ある程度風を防げました。

珪藻土の主成分は天然由来の二酸化ケイ素(SiO2)。いわゆるガラス質成分であり特殊な製造工程によって鋭い形状になっています。そして粒子の大きさは2~40㎛(0.002~0.040mm)となっており、ハダニの体長の1/10~1/20の大きさになっています。そんな大きさの鋭利な物が所狭しと敷き詰められていたら針山地獄を歩くようなもの。ハダニにとってはたまったものではないですね。

特殊な珪藻土の触った感触は?

 この特殊な珪藻土の粒子はガラス質の為に固く、そして鋭くなっているのですが、粒子自体は非常に小さいため製品自体はキメの細かい粉体になっています。指で触ってみても痛みは感じません。
バグフィクサー顕微鏡写真 ただし、目などの粘膜に入ると痛みが発生しますのでこの珪藻土が付いた手で目をこすったりしないように注意が必要です。また、吸い込むと呼吸器官を傷付けるので使用する際はゴーグルとマスク、手袋が必要になります。

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