稲作に於けるカドミウム吸収低減プロジェクト
カドミウム吸収低減プロジェクト 2018年度
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2018年度は取水口への設置のみで対策を行いました。2016年度に取水口への設置だけで大幅に低減させる事が出来たことと、前年の2017年度に活性炭を2ℓ/坪投入していること、基準値をクリアしていたことからの判断でした。これで上手くいけば農家様の負担の軽減に繋がると考えました。 |
2018年度 検査結果
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検査結果では前年度よりもCd含有量に増加傾向が見られ、課題が残る結果となりました。 最も成功したと言える2016年度も取水口への設置のみでしたが、途中で追加で設置していました。2017年度と2018年度は共に取水口へ設置はしたものの途中で追加せず、設置した量も少なかった。Cd低減効果は得られているものの、活性炭の設置方法と量に工夫が必要と考えられます。 |
2014年~2018年のCd含有量検査結果
これまでの結果を並べてみると圃場への活性炭投入を開始した2014年と取水口への設置を開始した2016年において大幅に数値が下がっており、その後の値も大きく変動していないことから、トウモロコシの活性炭を投入する事による効果が得られていると考えられます。
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2014年度 |
2015年度 |
2016年度 |
2017年度 |
2018年度 |
実験 圃場 |
0.53ppm 10測点平均 最大値0.70 |
0.44ppm 12測点平均 最大値0.71 |
0.32ppm 12測点平均 最大値0.39 |
0.34ppm 12測点平均 最大値0.40 |
0.42ppm 12測点平均 最大値0.47 |
比較 圃場 |
– |
0.70ppm |
0.29ppm |
取水口付近 0.51ppm 圃場奥側 0.59ppm |
取水口付近 0.43ppm 圃場中央 0.52ppm 圃場奥側 0.45ppm |
実施 内容 |
活性炭を坪当たり2リットルと1リットルを投入。 2014年詳細ページ |
Cd含有量が高い場所には活性炭を坪当り最大6リットル投入。 2015年詳細ページ |
用水路の水が原因と考え、田んぼの取水口のみに活性炭を設置。 2016年詳細ページ |
活性炭は坪当たり2リットル、取水口にも活性炭を設置。 2017年詳細ページ |
田んぼの取水口のみに活性炭を設置。 |
まとめ
・CC炭を圃場に投入することによりコメのCd含有量が減少した。 ・投入量を増やすことによって低減効果は得られたが、限界があった。 ・取水口にCC炭カゴを設置することによりCd含有量が全体に減少し、出荷基準値を満たすことができた。 ・取水口への活性炭の設置には流入する水が活性炭を確実に通過する様に配置の工夫が必要である。