中国東北部、大連の北に位置する瓦房店は農業が主たる産業です。大連からは東側を通る鉄道と西側を通る鉄道があります。東側は稲作が主体ですが、西側はとうもろこし畑が延々と続きます。中国東北部(黒竜江省、遼寧省、吉林省)は中国の穀倉地帯です。日ロ戦争前はロシア領だったわけで、もし日本が負けていれば中国の食糧事情は大きく異なっていたということになります。日本が中国東北部(旧満州)に進出した背景は国内の農家の土地が狭いため、働く場所として穀倉地帯のこの地域を選んだといえます。 その中国東北部は農業だけでなく工業化も進んでいますが、やはり主体は農業です。稲作では昔の日本のように手で植えています。「田植え機械は無いのか」と尋ねたら大規模農家は持っているが、小規模な我々は高くて買えないと言いう話でした。今日本の農機具メーカーが中国市場で販売しようとしていますが、規模の問題は残ります。上海の人も乾燥機の製造の話があった時、日本とコメの質が違うのでセンサーをいっぱい取り付けないといけないが、制御が難しくて断念した経緯があるという話でした。日本の製品をそのまま持ち込んでもうまくいかない事情があるようです。
広大な畑も人海戦術です。 |
中国で変わっていると思ったのはハウスの形状です。寒さ対策で北側は土壁か石組みです。ビニールの上にこもが用意されていて夜間はこのこもで覆って保温します。重たいから電動モーターで開閉します。日本もこういうのをまねたらいいのにと思いました。
ハウスは南向きに作られている |
いちごのハウス北側は土壁か石組みです |
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ハウスの端には休憩用の設備があります。オンドル(日本でいう床暖房)で寝ることも可能、調理の設備もありその都度家に戻らなくても良いようになっています。暖房や調理の燃料はとうもろこしの芯や根を使っています。
田植えの様子(動画) |
だから行くたびにこうした荷馬車を見かけます。 |